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四季のおとない 5月


そらまめ

 春の訪れを感じさせてくれる味覚『ソラマメ』。
4月~5月頃に旬を迎えることから、四月豆あるいは五月豆と呼ばれたり、九州では唐豆、山陰では夏豆、関西の奈良では大和豆などいろいろな名前で呼ばれています。
品種は、現在では大粒の大粒種(一寸ソラマメ)が主流となっています。
主な産地は、鹿児島県(国内では一番の収穫量)で12月~5月頃、4月頃からそのほかの愛媛・香川・島根・鳥取・和歌山・福井などの産地も増え始めます。
北アフリカが原産だとされているソラマメは、世界最古の農産物の1つで、エジプトでは4000年前から、日本へは天平(736年)の奈良時代にインドの僧が来日した際にソラマメを贈り兵庫県武庫村で試作されたと伝わっています。
『おいしいのは収穫してから3日』といわれるほどおいしい時期が短く、サヤから出して空気に触れると一気に鮮度が落ちるため、サヤつきのものを買い茹でる直前にサヤから出すようにし、出来るだけ買ったその日に食べるのが美味しく食べるコツです。
ビールのおつまみとして人気のあるソラマメは、独特の甘味が特徴で栄養バランス(糖質・タンパク質・食物繊維が豊富に含まれ、中でもビタミンB2含有量は豆類でトップクラス)がよく、特に疲労回復に最適の野菜です。


茨城のクインシーメロン

 果肉の色で『赤肉系』、『青肉系』、『白肉系』に分かれているメロン。
赤肉は夕張メロンやクインシーメロンが有名で、青肉はアールスメロンやアンデスメロン、白肉はホームランメロンなどが知られています。
他にもメロンの表面に網目模様が有るか無いかで『ネット系』、『ノーネット系』に分かれています。
その中でも今回は『赤肉系ネットメロン』である茨城県のクインシーメロンを紹介します。
クインシーメロンは、全国有数のメロンの産地である茨城県の旭村で生まれた『赤肉系ネットメロン』で茨城県はクインシーメロンの生産量が全国一になります。
クインシーメロンは果肉が厚く緻密で、濃厚な甘味があるわりに低カロリー、肉色はサーモンピンクで美しいのが特徴です。
クインシーメロンの濃厚な甘味には秘密があり茨城のメロンはミツバチによる自然交配を行う事で人の手で交配させるよりもメロンが甘くなるそうです。
果肉のサーモンピンクの色はカロテンの色で人参や南瓜よりも、数倍多くのカロテンが含まれています。他にもメロン特有の栄養として、ビタミンCや、体力の基本となる糖分、血圧を下げるカリウムもたっぷり含んでいます。


熊本のハウス西瓜

 西瓜と言えば夏のイメージですが、熊本のハウス西瓜は出荷も早く、5月頃に旬を迎えます。
夏に食べる露地栽培の西瓜よりもハウス西瓜は味がしっかりし甘味も強くシャリシャリした食感が特徴です。
食欲のないときや疲労回復によい西瓜は水分が多くビタミン類(B1、B2、C)やカリウムが豊富で、利尿作用も高く、健康や美容によいフルーツです。
この時期のハウス西瓜は特にオススメなので、ぜひ一度食べてみてください!!


山梨の温室キングデラ

 1976年に大阪府の育種家中村弘道氏が、デラウェアの改良種である『レッドパール』と『マスカット・オブ・アレキサンドリア』を交配、育成した品種で『デラウェア』を大きくした外観からその名前が付けられました。
1枝にわずか2房しか実を付けないキングデラは、露地栽培が難しいためハウス栽培がほとんどで、生産が難しいため生産量・生産者、共に少なく、大変希少なブドウです。
果粒の大きさは4g前後でデラウェアの約2倍、糖度・酸味ともにしっかりとした濃厚な味が特徴です。
食べ頃は『デラウェア』より10日程遅い8月上旬~8月中旬頃になりますが、ハウス栽培された物は5月が一番美味しい時期になります。